接客業・サービス業の女性の皆さま、お疲れ様です。
今回は接客業・サービス業の女性が気を付けたい「クレームストーカー」についてご紹介します。
貴女の職場に、理不尽なクレームをつけて何かと絡んでくる男性のお客様はいませんか?
その男性が貴女にだけ執拗に絡んでくるのなら、それはクレームストーカーかもしれません。
この記事の目次
「クレームストーカー」とは
「クレームストーカー」とは、企業の窓口として接客や電話応対などを担当する従業員に、異性の顧客が業務への苦情を装って執拗につきまとうこと、あるいはそうした迷惑行為に及ぶ人物を指す言葉です。
クレームストーカーの特徴
女性従業員ができるだけ愛想よく、ていねいに応対した結果、相手から“好意がある”と勘違いされて、つきまとい行為にエスカレートしてしまうのがクレームストーカーの特徴です。
女性従業員がその客を避けようとすると、相手のゆがんだ恋愛感情が執着心や恨みに転化します。
因縁をつけることで担当者との接点を保とうとして、つきまといをエスカレートさせてしまうのがクレームストーカーの心理的特徴です。
このところ、被害が急増し、企業や自治体が対応に苦慮しています。
クレームストーカーの例
育毛サロンの例
【育毛サロンの例】
育毛サロンの女性店長が顧客男性からクレームを盾に面会をしつこく求められ、店を異動せざるを得なくなったあげく、相手から慰謝料を求める裁判まで起こされた。
自治体窓口の例
【自治体窓口の例】
自治体の就労支援窓口の女性職員に対し、求職中の男が連日電話をかけたり、窓口に何時間も居座ったりしたうえ、「態度が悪い」「謝罪させろ」と半年もつきまとった。
公民館の例
女性職員にだけクレームを言ってくる有名なクレーマーおじさんの話。話すときは人の胸元を見ながら耳元で話す。対応を男性職員にしてもらうよう計らってもらったが、1人の時を狙われるように。【発言小町より】
職場に、この界隈で有名なクレーマーがいます。
その人について少し悩んでいることがあるので相談させてください。
職場というのが、ちょっと大きな公民館で、図書室や文化ホールも併設してあるところです。
クレーマーのおじさんは主に図書室や公民館のロビーに飾ってある掲示物にクレームをつけてきます。周りの樹木から落ち葉が散る季節になると、風が強い日にやってきて、落ち葉で汚い!掃除しろ!!と喚き散らします。
対策
クレームストーカーの対策は非常に難しいと言われています。
クレームストーカーは、従来の悪質なクレーマーように「金品や過度の謝罪行動」が目的ではなく、「恋愛目的」により担当者と接触しようとします。
恋愛目的ならばストーカー規制法における「ストーカー行為(ストーカー規制法2条2項)」に当たりそうなのですが、恋愛感情の立証は困難であることから、規制に大変難しいのです。
有効な対策
証拠を残す
不当なクレーム行為であることを明らかにする証拠をしっかりと残すことが大事です。
録音、録画、業務日報などへの詳細な記録化などが有効です。証拠を残していることについても、場合によってはクレーマー自身に伝えることで効果を発揮します。
警察に通報
悪質なクレーマーは、警察に通報できる場合があります。
- 店内で店員の制止に従わず大声を出し続ける→威力業務妨害(刑法234条)
- 無理やり土下座させたり、謝罪文を書かせる→強要罪(刑法223条)
などに当たる可能性があるそうなので、身の危険を感じたら即、警察に通報しましょう。
組織・会社ぐるみで対応
もしクレームストーカーか?と感じた場合、すぐに上司に報告しましょう。
悪質なクレームストーカーへの対応を個人に任せるのは、組織としても非常に危険なことなので、対応してくれるはずです。
万一、従業員が業務中に事件に巻き込まれ、何らかの被害に遭うようなことがあれば、従業員に対する安全配慮義務を怠ったとして、損害賠償責任まで生じかねませんからね。
組織に対応してもらうことリスト
- クレームストーカーストーカーに接触させない配慮をしてもらう
- クレームストーカーに対しては毅然と対応してもらう
- クレームストーカーに対応するマニュアルを整備してもらう
- 弁護士に依頼してもらう
弁護士に依頼して、対応を委託するのも有効な方法のひとつです。ストーカーに対して近づかないように指示できるのは、法定代理人になれる弁護士だけです。ある自治体のケースでは、自治体側が弁護士に相談し、つきまとい行為の中止を求める文書を内容証明郵便で送ると、クレームストーカーは姿を見せなくなったといいます。
会社が対応してくれない場合
運悪く無責任な上司にあたってしまったら、組織で対応してくれない場合があります。
心ない上司から「自意識過剰」なんて冷たい言葉を吐かれてしまっても、絶対、我慢しないでください。
もし何かあった場合、被害に遭うのは貴女なのですから、自分の身を守るためにも証拠をどっさりとって、警察や労働相談、ハローワーク、法テラスに駆け込んじゃってくださいね。
最後に
クレームストーカーに悩んでいる方は、「勤務時間内だけ我慢すればいい」なんて絶対思わないでください。
勤務終了後、待ち伏せされて自宅を調べられたりする危険だってあるのです。
クレームストーカーは、絶対に自分に逆らわないだろうと認識できる相手にしか執着しません。いってしまえば、大変卑怯で歪んでいる気の小さい男性なのです。
歪んでいる男性は、「この女は自分には逆らわない」なんて思っている可能性が高いので、不法行為に及んだり、凶悪事件に発展して最悪の事態になってしまうかもしれないのです。
もし、まだどうしようかと悩んでいる方がいたら、勇気を出して自分を守るため即行動に移してくださいね。