格安で『介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)』を受講する方法

介護業界では無資格でも働くことができます。
しかし、有資格者と比べると無資格だと仕事内容が制限されてしまいますので、給与などの待遇面が資格取得者に比べて低くなってしまいます。
また、無資格のまま働き続けても、介護スキルを上げていくことは困難です。
介護の世界で生きていきたい場合、やはり資格は取得しておいたほうが絶対に良いです。

資格は、一度取得すれば全国どこに行っても通用しますし、一生ものとなります。
いろんな職場で経験を積みたい方、ひとつの職場で腰をすえて働きたい方、資格はキャリアアップにも役立ちます。

一番取得しやすく、介護の入門となる資格は「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」です。この研修を受けると、研修終了者となり、有資格者となります。

介護職員初任者研修の受講費用の相場は10万円程度といわれています。
ちょっと迷ってしまう値段ですよね。

今回は、費用がネックで受講を迷っている方のために「介護職員初任者研修」をできるだけ安く受講する方法をご紹介します。

介護職員初任者研修を「安く」受講する方法

介護職員初任者研修を格安で受けるには『ハローワークや自治体など公的機関が主催している訓練や講座を探す』『国や自治体の給付金を探す』または『介護専門の求人サイトの制度を使う』がおすすめです。
制度を上手に使えば、受講費用が無料になる上に給付金まで貰えるかもしれないのです。
それでは、ひとつひとつ見ていきましょう。

ハローワークの「公共職業訓練(離職者訓練)」を受講する

雇用保険を受給している求職者を対象に、ハローワークが公共職業訓練を無料(テキスト代等は自己負担)で実施しています。
公共職業訓練には様々な訓練がありますが、その中に「介護職員初任者研修」も含まれます。
自己負担はテキスト代のみというのは、非常に魅力的です。
教材費は5,000~30,000円程度と地域によりバラツキがあります。

公共職業訓練の「介護職員初任者研修」探す方法

ハロートレーニング(公的職業訓練)コース情報検索ページ で全国で行われる公共職業訓練の情報を検索することができます。
お住まいの都道府県にチェックを入れた後、フリーワード検索または、公共職業訓練の項目の「その他→医療・福祉」にチェックを入れて検索してください。

メリット
  • 受講料金が無料
  • 週5日のカリキュラムなので、比較的短期間(1か月程度)に取得できる
  • 雇用保険を受給しながら資格を取得できるので、生活費の心配をしなくてもいい
デメリット
  • 受講するには一定条件を満たす必要がある
  • 開催されていない地域がある
  • 募集時期が不定期で年に1~2回
  • 競争率が高い
  • 面接審査や計画書の提出など受講するまでの手続きが煩雑

ハローワークの「求職者支援訓練」を受講する

こちらは同じハローワークでも、雇用保険を受給できない求職者(受給が終わった方も含む。)を対象にしている訓練です。求職者支援制度に基づく認定職業訓練とも呼ばれます。
受講料はもちろん無料になります。(テキスト代等は自己負担)
また収入や資産要件等、一定の要件を満たす場合は、給付金(職業訓練受講手当:月額10万円、通所手当、寄宿手当 :月額10,700円)を受けながら、生活の心配をせずに安心して受講することができます。
※給付金の対象になる要件は厚生労働省 職業訓練受講給付金(求職者支援制度) のページで確認することができます。

求職者職業訓練で「介護職員初任者研修」探す方法

「介護職員初任者研修」の情報は求職者支援訓練認定コース情報 で探すことができます。
ハロートレーニングコース情報検索ページ でも検索が可能です。
お住まいの都道府県にチェックを入れた後、フリーワード検索または、求職者支援訓練の項目の「介護福祉分野」にチェックを入れて検索してください。

メリット
  • 受講料金が無料
  • 週5日のカリキュラムなので、比較的短期間(1か月程度)に取得できる
  • 給付金の対象になれば、受給しながら資格を取得できるので、生活費の心配がない。
デメリット
  • 受講するには一定条件を満たす必要がある
  • 開催されていない地域がある
  • 募集時期が不定期で実施回数が少ない
  • 競争率が高い
  • 面接審査や計画書の提出など受講するまでの手続きが煩雑

都道府県や市町村が主催する講座を探す

ハローワーク以外でも、都道府県や市町村などの自治体が「介護職員初任者研修」の講座を主催することがあります。自治体が主催する場合もハローワークの講座と同様、受講料は無料でテキスト代のみ自己負担といったお得なものが多いです。
自治体の広報誌やHPで探してみるとよいでしょう。
また、自治体によっては「介護職員初任者研修」を受講した人に奨励金を出すこともあります。

介護人材確保対策事業・介護職員初任者研修奨励金のご案内 

浜松市内の介護保険サービス事業所における介護職員の従事者数の増加と定着を図るために、介護職員初任者研修の修了者であって、現に介護職員として勤務している人へ奨励金5万円を交付します。

浜松市HPより

教育訓練給付金を受ける

民間のスクール等で「介護職員初任者研修」を受講した場合、経費の一部が支給される制度があります。教育訓練給付金制度といいます。支給額は、教育訓練経費の20%に相当する額です。受講の経費が10万円ならば2万円は戻ってくるのです。2万円は大きいですよね。
ただし、給付金を受けるには支給要件を満たす必要があり、また厚生労働大臣の指定する教育訓練の「介護職員初任者研修」を受講しなければなりません。

支給要件はハローワークインターネットサービス教育訓練給付制度 で確認できます。

厚生労働大臣の指定している講座を調べるには、教育訓練給付制度 厚生労働大臣指定講座 検索システム のページが便利です。(※初任者研修は一般教育訓練になります。)

求人サイトのキャリアアップ制度を利用する

転職・求人サイトの中には、介護の資格講座の受講料が0円になるお得な制度を設けているところがあります。条件が合えば、そのような制度を利用するのも賢い方法です。

キャリアアップ制度がある介護専門の求人サイト「かいご畑」

かいご畑は介護の資格講座の受講料が0円になるお得な制度があります。
無資格でも就業可能ですので働きながら初任者研修を受講したい人におすすめです。
メリット
  • 仕事も講座も両方、用意してもらえる
  • 資格の勉強をしながら職場で実践すると、スムーズに技術が身に付く
デメリット
  • 受講開始時に派遣スタッフとして就業している人が対象(人材紹介・紹介予定派遣で就業した方は対象外)
  • 一定期間内に退職した場合、受講料の全額または一部の支払い義務が生じる
  • エリアによっては、最寄りの教室や対象の講座がない場合がある

最後に

資格は、一度取得すれば全国どこに行っても通用する一生ものの財産となります。
皆さんも制度を利用して、お得に「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」を受講してみてくださいね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加